周囲の人が婚活やマッチングアプリでの出会いに積極的なのを横目に、「結婚したいと思わない自分はおかしいのかも?」と悩んでいる男女もいるのではないでしょうか。結論から言うと、結婚願望がない人は年々増え続けており、未婚者の約2割に達しているので、結婚願望がなくても決しておかしくはありません。
現代社会でこれほどまでに、結婚したいと思わない人が増えたのはなぜでしょうか。本記事では、結婚願望がない男女について、結婚したくない理由を詳しく分析することで心理に迫ってみたいと思います。
- 「結婚したいと思わない人」は未婚者のうち2割近くいる
- 結婚したくない理由は「仕事が充実している」「他人に合わせたくない」など
- 結婚願望がないなら、恋人には早めに伝えておくべき
- 自分自身がどう生きたいのかが大事
結婚したいと思わないのは異常?政府のデータをもとに分析
2021年に実施された調査によると、未婚者の約8割が「いずれ結婚するつもり」と回答しました。一方で、残りの2割は「一生結婚するつもりはない」と答えています。
2015年の同調査では1割程度だった「結婚願望がない人」の割合が、2021年にはほぼ倍増していることがわかりました。そして今後も結婚願望がない人の増加が続くと予想されます。
昭和から平成にかけては、適齢期になったら結婚し子どもを持つのが当たり前の時代でした。令和になり、未婚者の内訳は「結婚したくてもできなかった人」だけでなく、「結婚したいと思わない人」が増えてきつつあると言えるでしょう。
結婚に魅力を感じない・結婚願望がない男女共通7つの理由
結婚したくない理由は人それぞれです。今回は、男女ともに共通してあげられる理由を7つ挙げてみました。
結婚に魅力を感じない・結婚願望自体がないという人は、どのような考え方や価値観を持っているのでしょうか。結婚したくない7つの理由からその心理を探っていきます。
- 仕事が充実している
- 他人に合わせるのが苦手
- 恋愛は自由にしたい・縛られたくない
- 相手への理想が高すぎる
- 子どもが欲しいと思わない
- 友人や知人に既婚者が少なく独身が多い
- 過去の恋愛などにトラウマがある
仕事が充実している
- 「会社で大きなプロジェクトを任されていて、今は恋愛や結婚のことまで頭が回らない」
- 「せっかく昇進できたのに、結婚して子どもができたら仕事をセーブしないと…」
- 「仕事が忙しくて充実しているから、恋愛しなくても十分満たされている」
「仕事が充実しているから結婚したくない」というのは、男女ともに考えられる未婚理由のひとつです。仕事が充実していて楽しいときは、プライベートを削ってでも仕事に時間を使いたいと思う人もいるでしょう。
結婚すると仕事以外の時間は結婚相手と過ごすことになりますが、仕事が生きがいの人は家庭よりも仕事を優先しがちです。新婚期間は夫婦の時間を大事にしたいと考える人も多いので、仕事だけに集中していると結婚相手との仲がうまくいかなくなることもあり得ます。
仕事への考え方や結婚観の違いから結婚後に関係が悪化し面倒なことになるなら、独身の方が仕事に集中できて良いという考えなのではないでしょうか。
他人に合わせるのが苦手
他人に合わせるのが苦手なので結婚はしない、という人もいます。結婚すると、生活スタイルや食の好み、休日の過ごし方などお互い歩み寄って時にはどちらかが我慢することも多くなります。
一人暮らしが長くなると自分の生活スタイルが確立し、快適な今の暮らしを結婚で変化させたくないという気持ちになることもあるでしょう。どうしても自分のスタイルを崩したくない、他人に合わせて我慢しながら生活するのはごめんだという人は、結婚しない方がお互いのためです。
恋愛は自由にしたい・縛られたくない
恋愛を自由にしたいから結婚には縛られたくないという人も、とくに若い世代に多いのではないでしょうか。独身時代の恋愛は自由なのですが、結婚は契約なので浮気や不倫をすると慰謝料など大きな代償を払うことになります。
一方、恋愛を自由にしたいから結婚したくないという人は、まだ結婚したいと思えるほどの相手と出会っていない可能性もあります。出会いと別れを繰り返す中で、本当に結婚したい相手に出会えれば、「結婚もいいかも」となるでしょう。
相手への理想が高すぎる
- 高収入や高学歴などスペックの高さ
- 若さや外見などルックス面
- 思いやり・優しさ・家庭的などの性格面
相手への理想が高すぎると、自分の理想に当てはまる人となかなか出会えないため、結婚を前向きに考えられなくなります。結婚にあたり、女性の場合は年収や学歴などのスペック面を重視する傾向にあり、男性は女性の性格や内面を重視していると言われています。
すべてが自分の理想通りという相手に出会うことは難しいので、何かしら妥協点が出てくるのが結婚です。「ここだけは譲れない」という妥協できない点がひとつふたつであればまだ結婚の望みはありますが、妥協できない点が多すぎると結婚は遠のいてしまうでしょう。
子どもが欲しいと思わない
「子どもが欲しいと思わない」から結婚しないという人も存在します。金銭的に余裕がなかったり、育てる自信がなかったり、そもそも子どもが嫌いだったりと子どもが欲しくないと思う理由は人それぞれです。
結婚において子どもを持つか持たないかは、非常に重要な決断になります。お互いに子どもについての意見が一致して結婚したとしても、年を重ねると意見が変わり、夫婦間で軋轢が生まれることもあります。
子どもが欲しいと思わないという理由で結婚しないのも、ある意味賢明な判断と言えるでしょう。
友人や知人に既婚者が少なく独身が多い
周りに独身が多いと、友人たちが結婚して落ち着くまでは結婚しないタイプの人も多いです。既婚者が近くにいれば、結婚後の夫婦での生活や子どもとのやり取りを見聞きして、結婚へのイメージがわき「自分も結婚したいな」と結婚への憧れを持てます。
独身の友人たちと過ごしているといつでも好きなときに仲間同士で集まれるため、結婚に対してポジティブなイメージがわきません。結婚することで自由に時間やお金を使えなくなり、今の楽しい生活が失われるのではと思っているのではないでしょうか。
過去の恋愛などにトラウマがある
結婚したくない理由の中に、過去の恋愛でのトラウマを挙げる人もいます。付き合っている相手に浮気をされたり、DVを受けていたりすると、新しい恋に踏み出すことや結婚することを困難に感じてしまいます。
トラウマを克服するためには時間が必要なため、傷ついた心が癒されるまでは次の恋愛や結婚は難しいでしょう。
女性が結婚したいと思わない理由
前章では、男女ともに当てはまる結婚したいと思わない理由について解説しました。本章では、女性ならではの結婚したくない理由について、深掘りしていきたいと思います。
結婚したくないという女性の心理を知りたい方は、以下をチェックしてみてください。
- 経済的にも精神的にも自立している
- 結婚後の手続きが面倒くさい
経済的にも精神的にも自立している
経済的にも精神的にも自立している女性は、男性の助けがなくても生きていくのに困らないので結婚したいと思わないでしょう。問題が起きても自分で対処できますし、経済力があるのでお金で解決できる部分もあります。
結婚するとどうしても妻や母としての役割を期待されがちなので、自立して生きてきた自分とのギャップを感じてしまいます。独身でいれば、ありのままの自分で自由に生きていけるでしょう。
結婚後の手続きが面倒くさい
- 免許証や保険証の氏名・住所変更
- 銀行口座の氏名・住所・印鑑変更
- 会社で使う印鑑の変更
- 名札や名刺の作り替え
上記に挙げた女性が結婚後にする手続きはごく一部で、名字が変わると数多くの面倒な手続きを行わなくてはなりません。役場や銀行など、土日には手続きができない場所も多いため、仕事を休んでいく必要があります。
手続きがスムーズにいかないと1日では終わらないこともあり、男性に比べて女性の負担が大きいと言えます。
男性が結婚したいと思わない理由
婚活やマッチングアプリに励む男性がいる一方で、結婚したくないと考えている男性も一定数います。本章では、男性が結婚したくないと思う理由について、詳しく見ていきましょう。
- 自分で稼いだお金は自分にだけ使いたい
- 結婚にまつわる責任が重たい
自分で稼いだお金は自分にだけ使いたい
自分で稼いだお金は自分のことだけに使いたいという男性は、結婚したいとは思わないでしょう。結婚すると男性の方が家計を負担することが多くなり、自分のためより家族のためにお金を使うようになります。
独身のときのようには趣味を楽しんだり飲みにいったりはできなくなると思うと、結婚に対してネガティブな気持ちを持ってしまいます。
結婚にまつわる責任が重たい
- 妻と一生添い遂げないといけない
- 子どもができたら大きくなるまで育て上げないといけない
- 定年まで仕事を続けないといけない
- 浮気や不倫をしてはいけない など
民法では、結婚した夫婦は同居してお互いに協力し扶助しなければならないと定められています。また、夫婦のどちらかに収入がない場合は、もう一方は相手を扶養する義務があります。
こうした結婚で生じる責任をプレッシャーに感じ、結婚したくないと思う男性もいるのです。
【独自調査】あなたが結婚したくない・しない理由はなんですか?
当メディアでは、未婚の男女に対し「あなたが結婚したくない・しない理由はなんですか?」というアンケートを実施しました。本章ではアンケートの結果をもとに、最近増えている未婚男女の「結婚したくない理由」について、リアルな声をご紹介していきます。
マチ美
子供の頃から隣に人の気配がしたら眠れない。付き合ってきた彼氏たちに寝る部屋は別々にしたいと言うと自分のことが好きじゃないのかとか信用していないのか、という話になる。寝る時くらい1人で寝かせてくれないのなら結婚したくない。
マチ子
マチ郎
そもそも田舎の方にいるので毎日の生活でかつかつなのに婚活する余裕も金銭もないのがデカい理由ですね。政府が補助を手厚くしてくれればいいものですが、毎年のように物が値上がりしている状況なのに賃金が追い付いてないのが現状。そんなのに婚活何てしていたら財布が火の車になるので結婚できないのだと思っています。
マチ子
周りや親が不倫していたため結婚に良いイメージがない。相手を信じられないと思う。毒親育ちのため、子供を欲しいと思っていない。育てられるか不安だし1人できた方が気楽だと思っている。
マチ太
結婚願望がない場合は恋人と別れるべき?
結婚願望がなくても、恋人を作ることには問題ありません。ただし、付き合う前や付き合い始めの段階で結婚願望がないことを相手に伝えるのが、誠意ある対応と言えるでしょう。
相手と自分の結婚に対する意識が違いすぎると、将来的にはうまくいかなくなることが想像されます。ですが、お互い人間なので、付き合っていくうちに気持ちが変わるという可能性もあります。
どのような場合でも、相手に自分の気持ちを素直に伝えることが、良い関係を築くコツです。
【まとめ】結婚したいと思わないのはおかしいことではない
本記事では、結婚したくない人の心理や、結婚願望がない理由について考えてみました。
結婚したいと思わないことは、決しておかしいことではありません。多様な価値観やライフスタイルが混在する現代においては、結婚に対する考え方も人それぞれです。
自分自身がどう生きたいかを重視して、後悔のない選択をしたいものです。